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【ピアノ】上達の鍵は運指にあり!初学者向けアドバイス~実践的な例題付き~

こんにちは♪
レコールドムジークの講師です(*^^)☕🍰

今回は、私がピアノのレッスンをしている中で、最も神経を使っていることについて書きます。
//楽しいレッスンであること前提です(^^)

ピアノを演奏する上で、大切なことは山ほどありますけれども、
私が最も重要視していることは、「運指」です。

私はこれまで、運指を考えない・考えたくない生徒様をたくさん見てまいりました。
生徒様の主張としては、正しい音を鳴らせていれば、何だっていいじゃないか、とのこと。
原因は、(できるだけ人に聴かせられるレベルで)作品を仕上げるという本来の目的まで到達しておらず、音ゲーのような感覚で、自分がそのゲームをクリアできたかどうかという範疇でとどまってしまっているように思われます。その場合、練習している作品のレベル設定を再確認することも大切ですが…^^;

ではどうして、指番号の理解や、運指の設定が重要なのでしょうか。
//指の第一関節の自立の重要性も、同時に指導していますが、これはもともとの筋肉量などにより指導の方法がかなり多様であります。ツールを導入する場合もあります。
//また、第一関節を自立させようとすると、手首に力が入ってしまいがちなこともあるので、自立していない子の場合は、レッスンの時間内で徐々に身につけさせるようにしています。それよりも運指の方に注力しているという前提でお読みいただけましたら幸いです。


運指の設定において、私が重要だと考える理由は、以下の3つです。
----------------------♪
1.自分が弾きやすくなるから
2.音型の理解を通して、人に聴かせられる音楽を演奏するため
3.思考力を鍛えるため
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大まかに上記の3つに分類できるかなと思います。
では、それぞれの理由について解説してまいります。

1.自分が弾きやすくなるから


考えるまでもありません、まずは自分が弾きやすくなるからです。自分のため。
それに、「この指遣いが正解」というのは、有って無いようなものでもありますから、「今の自分の手にとってベストな運指」を考えることが最も大切です。
運指がスムーズであると、弾きやすさから自信が得られるようで、
家でも練習してきてくれる確率が高くなる→最終的に音色にまで気を配ることが出来る、という良い循環が生まれます。
運指を考えない生徒様ほど、練習が疎かになっていたり、レッスンに集中できていない場合が多かったです。
※あくまで私の経験で、そうでない場合があることも承知しています。
※また、もともと何かしらのハンディキャップがある場合は別の指導法があるため、今回はそのケースを除きます。

最初にある程度設定してしまった方が、気が楽ですしね。
ただ、気を付けていただきたいのは、設定した運指は暫定的なもので、もし、より良い指遣いを見つけた場合は変更可能である、ということも同時に教えておきたいということです。

運指を面倒くさがる子の傾向として、最初に覚えた指遣いを変更したくないとか、もしかしたら自分の中で築いてきたものが一部が崩されてしまうという感覚に陥ってしまうのかもしれませんが、とにかく慣れている指遣いで弾きたがります。ダンスの振付を変えたくないみたいな感じでしょうか。
そのようなことを避ける、または徐々に理解させるため、設定した指遣いが成長と共に変わる可能性もある、ということも添えておきます。

2.音型の理解を通して、人に聴かせられる音楽を演奏するため


あまり他の分野で例えるのもどうかなと思うのですが、例えば人の絵を描くときに、顔の輪郭を描いたりする場合があると思います。
その時、特別な指示がない限り、大抵の場合曲線や丸っこい形を描くと思います。
それは、「これは顔です」というのをわかりやすく伝えるためではないでしょうか。

音楽においても、今何を弾いているのか、そのモチーフが手に取るようにわかるように弾いてほしいという気持ちがあります。
作品にもよりますが、何を弾いているのか、どのようなテンポで続くのか、演奏者側が理解している必要がありますね。
一人で練習して個人だけで楽しむのも勿論OKなのですが、音楽は聴いてくださる人がいるからこそ成り立つ芸術です。

そもそもピアノをやりたいなと思ったのは、演奏者が弾いている作品を聴いて、「この作品綺麗だな」とか、「この作品のここが好きだな」「自分もこのように弾いてみたいな」と思ったからではないでしょうか。
中には、モテたいからピアノを始めたという人も一定数いますが、モテたい場合であっても、では何故ピアノを弾けるとモテるのか迄きちんと深堀りして考えましょう。単に、音の名前と鍵盤の位置関係を知っているだけでは別にモテないのではないかなと、私は思いますがね。やれやれ。

3.思考力を身に着けるため


そもそも運指は、自立したら基本的に自力で考えるものです。
その自立のために、普段から生徒様ご自身にもご検討いただくことで、どの指遣いだったら、もっと弾きやすくなるだろうか、どのように弾いたら綺麗に、滞りなく弾けるだろうか、ということを考える訓練が出来ます。
指遣いを意識しながら練習していると、初見演奏に強くなる場合もあります。

また、先ほどの「2.音型を理解して~」にも通ずる話ですが、長く続けていると、この作曲家はこのモチーフが多いなあとか、前にやった作品にも似たような音型が出てきたなあとか、経験を重ねていく上で、指遣いのパターンがデータとして蓄積されます。
すると、今練習している作品が読みやすくなって早く仕上がるなど、有利に働くことがあります。
そのため、型の習得のためにも運指を気に掛けることは大切であると言えます。

お子様にやらせたい習い事として長らく高い順位をキープしているピアノですが、音感やリズム感を鍛えるとか、左右の手で同時に異なる動きをやらせることで脳への刺激になるからとか、舞台経験を積ませたいとか、そういった理由でピアノを選んでくださるのは大変喜ばしいことなのですが、私としては、大切な思考力を磨くため、という理由も付け加えることが出来るのではないかなと思います。

最後に、実際のレッスンの中で、生徒様にはどのように促しているのか、一部をご紹介します。

簡単な例で申しますと、例えばこのようなフレーズがあるとします。

画像
出典:『リズムとソルフェージュ②』呉 暁著

いくつかの音にはあらかじめ番号を振っておいて、
特に考えさせたい音に関しては、〇のみ書いておき、「この音は何の指から弾き始めたら、スムーズに弾きやすくなるかな」という感じで、クイズ形式にしています。

そうすると、案外考えてくれるようになります。
正解は一つではないこともありますから、「先生は、この音を一番大切に弾きたいから、このような指遣いで考えてみたよ、先生バージョンでもやってみよう」とか、「他にはどんな可能性があるかな?」など、更に発展させる場合もあります。

嬉しい報告ですが、レッスンの中でこのように指導していると、生徒様の方から「ここがあまりうまく弾けないのですが、どんな指遣いが良さそうですか」と質問してくださるようになりました。その生徒様は上達がとても早いです。
高度な作品になってくると、1オクターブ飛ぶのが当たり前になってきますから、どうやって1オクターブを捕まえに行ったらよいのかなど、こちらの指導内容としても、より高度なものへとステップアップさせることが出来ます。

運指を考えられるようになるというのは、上手く弾くためのコツを習得できたということでもありますので、一見面倒くさそうに聞こえるかもしれませんが、実は上達への近道であります。
練習は楽しい方がいいですからね♪


今の私の生徒様には、時間をかけて運指の重要性をしっかり説明するため、理解してくださる方が多いです。
私は指導中、「音があっていれば指遣いなんて何だっていいじゃん」と言われたとしても諦めず、もし最後まで守ってくださらなかったとしても、この重要性は伝え続けています。
今この段階では理解していただけなかったとしても、いつか理解してくださればという気持ちでおります。一旦ピアノをやめて、また再開した時に、そういえば先生がこんなこと言っていたなと、思い出してくださると嬉しいですね。

小さなお子様だけではなく、高度な作品を弾くような大人の生徒様に対しても、運指を重視したレッスンをしています。
音楽に対して、楽譜に対して、真摯に向き合って、誠実な努力を積み重ねるということを、これからも伝え続けてまいります。

もし、もっとコツを知りたいと思ってくださった方や、興味をお持ちの方は、いつでもレッスンを受け付けておりますので、ぜひご連絡くださいね💖

ではまた(*^^*)

 

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